雪中筍掘図

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今の季節にぴったりの器の紹介です。

こちらの器、少年が筍を掘る姿が描かれています。

こんな大雪の季節にタケノコがと疑問に思われるかもしれませんが、

実は「雪中筍掘図」といい中国の三国時代の故事を題材とした図柄です。

 

 「 孟宗(もうそう)は、幼い時に父を亡くし年老いた母と暮らしていました。
  ある冬、病にかかった母は「筍が食べたい。」と言いました。
  そこで孟宗は筍を探しに竹林に行きますが、そんな季節に筍があるはずもありません。
  孟宗が涙を流しながら天に祈り雪をかき分けていると、不思議なことにあたりの雪はさっと消え、
たくさんの筍が現れました。孟宗はそれを掘り、温かい汁物 にして母に食べさせました。
すると母の病はたちまち治り、長生きしたということです。
人々は孟宗の思いが天届いたのだろうと、その親孝行を褒めたたえました。」
  このお話は江戸時代に親孝行の教材として寺子屋などでも教えられていたようです。
語り継がれるだけでなく器に描く図柄になるくらいですから、当時の日本人にとって親孝行は最高の美徳であったことでしょう。
そして、それは時代を超えて今も同じ。家族を想う気持ちは今も昔も変わりませんね。
もうすぐ筍が出回りはじめる頃。
こちらの器に筍を盛り付け、家族で季節の味覚を堪能する。素晴らしく贅沢な時間ではないでしょうか。

Filed under: 未分類 — odagaki 2:33 PM
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